活動レポート詳細

7/1(火)IVS連動イベント 起業家×VC Dialogue
7/1(火)に『IVS連動イベント 起業家×VC Dialogue』が開催されました!今回のイベントの登壇者はGazelle Capital代表パートナーの石橋孝太郎さん、株式会社ANOBAKA代表取締役社長の長野泰和さん、ユナイテッド株式会社キャピタリスト/マネージャーの八重樫郁哉さんです。本イベントでは、普段は聞けないVCの”本音”を徹底解剖することをテーマに、起業家×VCの対話を通して投資側の視点を学ぶことができました。
【タイムスケジュール】
18:00 ー 18:30 開場・受付
18:30 ー 18:35 オープニング
18:35 ー 19:50 プレゼン・トークセッション
19:50 ー 20:30 Q&A
20:30 ー 20:40 クロージング
20:40 ー 21:00 交流タイム
前半は、現役のVCの方々を前に事業アイデアを発表する公開ピッチ&フィードバックが行われました!トップバッターは、株式会社CONE・Xi(コネクシー)の高木さん。訪問看護師としての現場経験をもとに、訪問看護業界の人手不足という社会課題に立ち向かうサービス「Chokowa」を紹介。地域の潜在労働力を活用し、看護師とのマッチングを行うプラットフォーム構築を目指しています。発表後はVCの長野さんからのフィードバック。ビジネスモデルの明確化や数値面での裏付けの重要性が指摘され、「投資できるかどうかは、エコノミクスをしっかり分析できていることを示せるかがカギ」とのアドバイスがありました。
続いて登壇したのは、岡山大学大学院修士の大西さん。大西さんは、中高生が自分の関心ある研究分野について大学の研究者とつながれるサービス「Acaridge」を紹介。マネタイズの可能性について、「顧客のペインははっきりしているが、お金を払うことによって得られる価値が明確でない」と八重樫さんから具体的なフィードバックが寄せられました。
続いての発表は、建設業のDXに挑む株式会社Builbaseの佐々木さん。「建設業の次世代をマジで創る!」という力強いビジョンのもと、得意の行動力をもって現場のヒアリングや営業を重ねながらサービス開発を進めています。VC側からは、「コンサルをするのかプロダクトを売るのか、スケールの方向性を定める必要がある」とのフィードバックをいただきました。発表者の業界がバラバラで、内容も専門的であるにも関わらず、的確なポイントを突いたフィードバックを投げかけるVCの皆様には驚きました!
次に登壇したのは、株式会社ReAxel Technologiesの鳥越さん。自動車業界におけるサーキュラーエコノミー実現を目指し、特に「レアアース」の再利用に着目したビジネスに取り組まれています。長野さんからのフィードバックとして、ビジネススキームよりも技術面、特に資源再生をする能力が勝負になるのではないかと、多角的な視点からコメントを頂きました。
続いて、持続可能な栽培システム「アクアポニックス」を通じて循環する社会の実現に挑戦する、株式会社FIVORの中野さん。技術的難易度が高い「アクアポニックス」を誰でも扱えるようにするプロダクトの開発をしており、既に試験導入も始まっています。発表後には、ターゲット顧客のニーズをさらに掘り下げる必要性の指摘や、試験導入をした企業が実際に購買を決めた動機についての質問が投げかけられました。
次は、岡山大学の内山さんが登壇。抗生物質が効かない「耐性菌」という世界的な問題に対し、新たな抗菌酵素の開発をベースとした事業アイデアを発表しました。フィードバックでは長野さんから、大学発ベンチャーは成功が難しいという現実が共有されました。理由としては、技術は素晴らしくても経営のノウハウが不足しているケースが多く、結果として失敗することが多いそうです。成功の可能性を高めるには2つの選択肢があり、一つは、内山さん自身が経営者として舵を取ること。もう一つは、研究内容への深い理解と経営の両方のスキルを兼ね備えたパートナーと組むこと。ただし、後者は極めて難易度が高いとされた上でのアドバイスを頂きました。
最後の発表は株式会社FISTBUMPの河本さん。DXが遅れている業界に向けて、「ちょうど良いDX」を提供するサービス「Cloud Balance Core」を紹介。複数業界のDXに対応しており、現在は法律業界に注力してサービス開発を進めています。フィードバックでは、「複数業界に手を広げるより、一業界に特化する方が有効では」とスケール戦略についてのフィードバックを頂きました。
イベント後半では、VCの皆さんによる「投資のリアル」をテーマにしたディスカッションを実施。「なんでこの企業に投資したのか?」という問いには、「前提として、成功後の話はポジショントークになってしまう」と率直に語った上で、長野さんは「経営は総合格闘技であり、経営者のポテンシャルや情熱が重要」であるといいます。八重樫さんは「課題への解像度が高い人に出資したい」とおっしゃっており、石橋さんも「事業計画書の粒度が高く、質問しても何かしら答えがしっかり返ってくる人」を重視しているという姿勢を示しました。
成長するビジネスに必要な条件としては、石橋さんから「市場の大きさ」「営業力」「トップダウンの意思決定力」といったポイントが挙げられ、どんなに良いプロダクトでも、しっかり売り切る能力が必要だとおっしゃっていました。
そして最後はいつものももスタポーズで集合写真!VCの皆さん、ピッチ登壇の皆さん、そしてご参加いただいた皆様、お越しいただきありがとうございました。次回のももスタイベントにも、ぜひご期待ください!