活動レポート詳細
7/22(水) 経営に活かす、やさしい財務・会計セミナー ~起業家・支援者・中小企業担当者のためのお金の基本~
2026年7月22日、岡山市が主催する起業支援施設「ももスタ(ももたろうスタートアップカフェ)」にて、「経営に活かす、やさしい財務・会計セミナー」が開催されました。
今回のゲストは、20歳で公認会計士試験に合格し、大手監査法人でのIPO(新規公開株)支援や、株式会社スタメンでの取締役としての成長牽引、アパレルスタートアップでの資金調達など、多彩なファイナンスの現場を歩んできた杉村和哉氏です。モデレーターには、自ら創業したITサービスで全国6,000社への導入実績を持ち、M&Aや上場などのビジネスサイクルを牽引してきた株式会社ATOMica執行役員の森祐太氏を迎えました。会場にはスタートアップ企業、これから独立を志すフリーランス、会社員など財務・会計を学びたいという目的意識を持った方が集まりました。
【当日のタイムスケジュール】
18:30-18:35 開会・趣旨説明
18:35-19:45 セミナー
19:45-20:05 Q&A
20:05-20:15 クロージング
20:15-20:30 交流会

〇まずは資金管理
セミナーの冒頭で杉村氏が強調したのは「お金をコントロールする順序」です。経営における優先順位は、徹底して「資金管理 > PL(損益計算書)管理 > BS(貸借対照表)管理」の手順だと話してくださいました。全ては資金管理がベースです。会社や事業が前に進み続けるためには、まずキャッシュマネジメントを徹底し、手元のお金を尽きさせない仕組みを作ることが最優先です。融資や資金調達の場面では、「現金の動きそのもの」だけでなく、それが「PLやBSの数字にどう連動しているか」を論理的に説明できることが信頼につながります。まずは入出金の予定を見える化する資金繰り管理を行い、事業の土台を固めることが大切です。
〇決算書に基づいてコミュニケーションをとる
財務・会計など数字に苦手意識を持たれる方が多くおられる中、杉村氏は「簿記の仕組み自体を完璧に理解する必要はない」と言い切ります。大事なのは、決算書という共通言語を使って、自分たちの事業の現状を外部の人へ正しく伝える『決算書コミュニケーション力』です。経済活動を行った結果、数字がどう動くのかという「実践的なつながり」を掴むことが重要です。「もし資格に挑戦したいなら、実務に近いビジネス会計検定がお勧めですよ」といったアドバイスもありました。

〇まずはやってみること
Q&Aで参加者から「数字に苦手意識があり、目先のタスクに追われてマイルストーンが見えなくなってしまう」というリアルな悩みが寄せられました。杉村氏は、研究開発型スタートアップなどの事例を交えながら、「事業も数字も、最初から大きく捉えすぎず、まずは小さなことから分解してやってみることが大切」と優しく背中を押されていたのが印象的でした。
〇起業を目指すあなたへ、ももスタからの学びのヒント
これから最初の一歩を踏み出す若手起業家やフリーランスの皆さんへ、ゲストの杉村氏から心強いエールをいただきました。「今の時代、会計ソフトのデータと連動してスムーズに利用できる融資など、少人数・小規模のスタートアップを支える柔軟な金融サービスや選択肢が劇的に増えています。数字は決して怖いものではなく、自社の可能性を広げてくれる強力な味方です。わからないことがあれば、ももスタのようなインキュベーション(起業支援)施設を頼り、まずは恐れずに小さなチャレンジから始めてみてください」
森氏の丁寧なファシリテーションもあり、終始リラックスした雰囲気で、参加者からは今まさに直面しているリアルな課題についての話題も飛び交いました。イベント終了後も参加者や登壇者との交流も盛んに行われていました。
杉村和哉さん、森祐太さん、内容の濃いお話をありがとうございました!
