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6/23(火)「0から熱狂は生み出せるのか?メガベンチャーが挑む新規事業のリアル」

2026年6月23日、ももスタにて、ものづくりとプロダクト開発の本質に迫る熱いトークセッションが開催されました。今回のゲストは、ゲームアプリ「モンスターストライク」や美容師マッチングアプリ「minimo」のマーケティングや事業開発に携わり、現在は海外を舞台にした新規事業開発の最前線で活躍する、株式会社MIXIの森下雅夫氏です。

モデレーターには、起業家支援の現場を知り尽くした株式会社ATOMicaの森祐太氏をお迎えしました。

 

昨年7月に岡山へ移住し「岡山のバランスの良さは素晴らしい」と語る森下さんのリアルな実体験から、「明日からのプロダクトづくりを変える」ための深い気づきが得られたイベントの模様をレポートします。

 

 

【当日のタイムスケジュール】
18:00 – 18:30 受付
18:30 – 18:35 オープニング
18:35 – 19:55 プレゼンテーション、トークセッション、Q&A
19:55 – 20:05 クロージング
20:05 – 20:30 交流会   

 

〇ユーザーがドハマりする「熱狂」のメカニズム

株式会社MIXIがプロダクトづくりにおいて大切にしているのが「熱狂」です。森下さんは、熱狂は単なる偶然ではなく「勝ち筋を生み出すための手段」だと語ります。熱狂には「利便性」「習慣化」「アイデンティティ」「コミュニティ」「文化」「物語」「競争」「共創」という8つのレイヤー(層)が存在します。

例えば、語学学習アプリ「Duolingo」は『習慣化』をコア(核)にしており、株式会社MIXIの強みであるSNS「mixi」やモンスターストライクは仲間とつながる『コミュニティ』をコアに置くことで熱狂を作っています。

「どのレイヤーをコアにして、どう熱狂に変えていくかが重要です。何を組み合わせるかに決まりはありません」

自分が作りたいサービスにおいて、どこを熱狂の出発点にするかを見極めることが第一歩となります。

 

 

〇音が鳴る瞬間を捉える「PMF」

プロダクトが市場に強く求められている状態を指すPMF(プロダクトマーケットフィット)。森下さんは、PMFを意識しないまま進めると、現場が数字の目標を追うこと自体が目的になってしまい、最も重要なユーザーと向き合わなくなるケースに陥ると指摘します。PMFが起こる前は、どれだけ広告を打ってもユーザーは定着しません。しかし、ひとたびPMFを達成すると、多くのプロモーションをしなくても自然とユーザーが集まり、市場が広がっていきます。トークセッションでは、モデレーターの森氏が自身の経験を交えて「PMFを達成した時は、急激にユーザーやご意見が増え、まるでカチッと『音が鳴る』ような感覚がありますよね」と語り、ゲストの森下氏もこれに深く同意されていました。この状態を意識して進めることで、自発的にビジネスが回るようになり、事業展開が確実なものに変わっていきます。

 

〇議論を散らからせないための「コア」の見極め

本イベントで最も深掘りされ、参加者の胸に刺さったのが「本当に必要なコアな部分は何か?」という議論です。森下さんは、PMFを意識したプロダクト開発を進める上で、次の3つのポイントの順序が命運を分けると話してくださいました。

・コアになる価値(熱狂):絶対にマストな部分
・基礎機能:コアを実現するために最低限必要な機能
・拡張機能:将来的に余裕ができたら加える機能

 

人はどうしても、あれもこれもと『拡張機能』から話したくなってしまいます。でも、限られた資源の中で最も大事にすべきなのは『コア』です。モンスターストライクの例で言えば、コアは「仲間と遊ぶこと」です。そのための基礎機能としてマルチプレイ機能があり、直接コアに関わらないシステムなどは拡張機能に分類されています。チームで議論をすると様々なアイデアが出ますが、コアがブレるとサービス自体が形をなさなくなります。拡張機能と基礎機能の見極めをシビアに行い、まずはマストな「コア」を終わらせてリリースしてみる。この見極めの重要性は、すべてのサービス開発者やフリーランスにとって共通する大きな学びとなりました。 

 

 

〇起業を目指すあなたへ、ももスタからの学びのヒント

「No Attack, No Change(考えるより、試す。試すほど、道はひらける。)」森下さんが最後に贈ってくれたのは、元レーシングドライバー・佐藤琢磨選手のこの言葉でした。初期ユーザーの集め方に悩んだり、周囲の反応が微妙だったりして一歩を踏み出せないことも多いかもしれません。「挑戦を恐れないこと。試すことでしか次の道は見えてこない」という力強いメッセージが、会場の背中を優しく押してくれました。

 

会場には学生や起業準備中の方、会社員など8名が集まりました。森下さんの丁寧で親しみやすい受け答えもあり、Q&Aでは「初期ユーザーをどう集めるべきか?」「自分のアイデアと周囲の反応の折り合いの付け方は?」といったリアルな質問が飛び交い、非常に活発な意見交換の時間となりました 。 参加者からは、「アットホームで少人数の雰囲気がとても良く、質問もしやすかった」 「コア、基礎、拡張というPMFの進め方のフレームワークが非常に参考になった」といった満足度の高い声も多数寄せられました。

 

森下雅夫さん、森祐太さん、内容の濃いお話をありがとうございました!