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12/2(木)アトツギ ー跡を継ぐ。そこからすべてがはじまっていくー

12/2(木)『アトツギ ー跡を継ぐ。そこからすべてがはじまっていくー』が開催されました!

岡山で活躍されているアトツギの方々をゲストにお迎えし、アトツギの苦悩、葛藤の中での新規事業開発など、後継者が抱える不安やプレッシャーにどう向き合って前に進んでいるのか、リアルな現状を知ることのできるイベントとなりました!

今回は二人のゲストにお越しいただきました。
1人目は株式会社丸五の岡本幸太郎さん!
草履が当たり前だった時代に地下足袋を生み出し、さらに革靴主流の時代にはスニーカータイプの作業靴を開発。現在は自動車部品など多岐にわたる事業を展開しています。
2人目は株式会社若林平三郎商店の若林美樹さん!
美観地区の横で生まれ、倉敷で生まれ育ち、創業160年の老舗企業のアトツギをされています。「街の100年後に責任を持つ」という理念のもと、運輸、不動産、飲食業など複数の事業を展開しています。

【タイムスケジュール】
18:00〜 開場(受付開始)
18:30〜 スタート
20:00〜 アンケート・記念撮影
20:10〜 交流会
20:30〜 終了

この日のトークセッションは、事前に参加者から募集した質問とともにお送りしました!

最初に取り上げた質問は、家業を継ぐ前に、感情面も含めてやっておいたほうが良いことについて。

若林さんにとって、20代は後を継ぐ覚悟をする期間であり、自分に必要な能力は何かと考えていたと語ります。時代とともに事業形態が目まぐるしく変わっていく中で、ものを売る能力だけは求められ続けると考え、営業職に就いて学びを深めていたそうです。

続いての質問は、アトツギとしての新規事業への取り組みについて。
岡本さんは、0からの新規事業の経験はないものの、新しい取り組みをする際にチームで抱える課題があると語ります。挑戦というのは理屈だけで説明することが難しく、上手くいかない理由を論理的に返されてしまったりと、挑戦の壁を感じることが多いそうです。
新規事業の話をすると周りにネガティブな反応を頂いてしまう。それでも、やらないといけない理由を何度も社員に伝えていく中で、社員の姿勢も変わってきたといいます。
若林さんも、既存事業を支えている方々と足並みを揃えることは簡単ではないものの、上手く乗り越えて力を合わせられるようになると、アトツギならではの強みを生みだせる!とおっしゃっていました。
ここで会場からは、社長の意向を社員に浸透させる力を持つ「No.2の人」をどう作り出していけばよいかについて質問がありました。
岡本さんは、自分ひとりではやっていけないので、いかに対話をして周りの人たちを味方にしていくかが重要であるとおっしゃいます。対話は量が大事であるという考えのもと、1on1を積極的にされているそうです。

若林さんは、「新規事業はロッククライミングと同じである」と父から教わったそうです。新規事業である右手は常に伸ばしつつも、既存事業の左手で自分の体を支えることが大事、どちらかにバランスが偏ると支えられなくて落ちてしまうということです。既存事業も畳みどきが大事で、何かをやめることが新規事業に突き進む鍵にもなると教えていただきました。
岡本さんは、これから新規事業を作るにあたって、お金や知名度に頼って横着をしないことを大事にされているようです。大きく始めるのではなく、まずは手売りから始めることが重要であると教えていただきました!

最後は、これからアトツギとなる方にむけてのメッセージを頂きました!
若林さんからは、怖いけど知らないといけないことも多くある。それでも自分の未来のために、知らざるを得ない環境に身を置くことが大事であると教えていただきました。
岡本さんからは、同じアトツギの方たちと繋がることが大事。現役のアトツギの方々と気軽にかかわることで「アトツギってこういう感じなんだ」ということを解像度高く知ることができるので、ぜひ積極的にかかわっていくと良いと教えていただきました。

新規事業をやろうと言っても、社員からすると、これまでやっていたことを否定される感覚を持ってしまうそうです。しかし若林さんは、新しいことに挑戦していく姿勢を日本中のアトツギが持てれば、日本はもっと面白くなるだろうと、希望を含めた想いを語っていただきました。
程よい距離感の岡本さん、若林さんお二人が紡ぐテンポの良いトーク、そして会場からの積極的なコミュニケーションもあり、とても熱量の高い回となりました!

最後はいつものももスタポーズで撮影!
ご登壇いただいた岡本さん、若林さん、そしてご観覧の皆様、イベントにお越しいただき誠にありがとうございました!